百合野崇「第17回アクアチャンピオンシップトーナメント大会」

チヌパラ 第一号 2013.8掲載

 毎年恒例、本誌でもおなじみの大知昭・豊名人率いる精鋭チームアクアの年に一度開催される大イベント、「第17回アクアチャンピオンシップトーナメント大会」が今年も開催されました。

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この大会は、昨年度のチャンピオンシップ上位者、毎月開催されるアクア杯の年間トータルポイント上位者、ショップアクアの推薦者などのメンバーで、負けたら終わりのトーナメント方式で争う大会です。優勝者は、前年度の名人位と「名人の称号」をかけて対戦(名人戦にて)することになります。参加者は、全国大会経験者がほとんどで、レベルの高さは他に類を見ない難しい大会だと思っております。私は、今年で3回目の出場になりますが、自分にとってこの大会は、1年通してのスキルがどれくらい伸びたのかを確認、そして次に向けての目標を定めることの出来る大切な大会でもあります。

 まず私の結果ですが、1回戦開始早々に本命を掛けたものの、藻に入られ早い段階で、仕掛けを切って、次を狙いましたが、時間とともに増え続ける餌取りに大苦戦し、対戦相手共にノーフィッシュ、タイムアップの末、抽選にて敗退しました。

 状況や試合の流れで、数釣り勝負になると勝手に思い込んでしまい、「1枚の大切さ」を分かっていなかったようです。ジャパンカップ全国の試合でもそうでしたが、1枚の大切さ」を分かるにはある程度経験が必要だと身をもって実感しました。繰り返し大切な試合で同じ過ちを犯してしまったのは猛省ですね。

 もう一つこのチャンピオンシップには、敗者のみに与えられる特典?がありまして、決勝戦まで勝ち上がった3名の選手の試合を、敗者全員で観戦することができます。実力者3名の釣りを1度に拝見できるのも、この大会の醍醐味でもあり、本当に勉強になります。実は、決勝戦の舞台になりました宮島の渚は、前週に大知昭黒鯛塾の大会で私自身が竿出ししており、実力者と自分との比較を行うことが出来たのです。

 決勝戦(50分×3・宮島の渚)、猿屋選手、栗栖選手、峯本選手の3名で、この内、優勝者が、名人戦の切符を手に入れることができます。この決勝戦では、撒き餌、付け餌が支給され、オキアミ1枚に、マルキュー社のムチヌパワームギ、瀬戸内チヌ、チヌパワーダッシュ1キロ、付け餌は、同社喰わせオキアミ、喰わせダンゴの赤の2種類。

 開始早々、下げ潮と数日前の雨の影響なのか強烈に上潮が滑っており、各選手ライン操作の対応に追われています。このライン操作一つとっても、三者三様でちょっとした仕掛けの違い、スペックの違いでライン操作も変わることが見て受け取れます。

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 開始20分、栗栖選手が35cm前後のチヌをヒット、このヒットでパターンを見出したかのように怒涛の連続ヒットで他を引き離す中、峯本選手は、45センチアップのチヌを含める良型を連発、猿屋選手も、連続ヒットは無いものの、コンスタントに良型を釣り続け、試合後半には、誰がトップなのかがまったく分からない、緊迫したデットヒートが繰り広げられました。
 試合時間が進む中で、チヌが喰い渋っていくような感じを受けました。短時間、狭い範囲で、実力者3人が次々とチヌを掛けていきますので、チヌの方も警戒しているのでしょう?針の選択も非常に大切になります。また、遠投してサイズアップを狙うのか?中間距離で撒き餌にきっちり合わせて確実に獲るのか?試合の中で冷静な判断が求められます。

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 1日3試合というハードなスケジュール、決勝戦は息をつく暇も無い死闘を繰り広げ、優勝を勝ち取ったのは、栗栖選手でした。準優勝は、峯本選手、3位は猿屋選手でした。優勝した栗栖選手と、3位の猿屋選手の重量差は1キロを切り、枚数も1枚差本当に接戦で、見応えのある試合内容でした。

 試合終了後は、大知昭名人(OKJ塾長)から、1日通しての総評があり、参加者全員にためになるお話をして頂きました。私にとって、かなり学ぶことの多い1日でした。

 また来年開催されるまで、何とかスキルアップをはかって一勝でも多く勝ち取り上位に上がれたらと思います。

 是非来年のチャンピオンシップに出てみたいという方、毎月開催されるアクア杯(オープン参加可能)に数回参加すれば、必ず参加出来ます。

 あと、ここ最近、年無しクラスのチヌが良く釣れています。大竹(宮島・阿多田島)でサイズを狙うには1年通して今の時期からが一番だと思っております。中には完全にノッコミから回復した魚もいて、楽しいファイトを体感できると思いますよ。

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