黒鯛心悸TAKE6 徳山 黒髪島の出会い

広島スタートライン 2013.02掲載

こんにちは皆様、本誌が配布されることには、フィッシングショーも終わり、気になるメーカーのカタログがお手元にあり、いろいろ吟味されてるい頃ではないでしょうか?

ましてやチヌ釣師にとっては、各メーカーからチヌ竿が新発売される年です。皆様お気に召した竿は見つかったでしょうか?

私は、俗にいうシマラー(シマノ大好き)ですので、待ちに待った「アートレータ」がリニューアールされ、手ものに届くのを指折り数えております。

「魚を釣る」ということが一番の醍醐味ですが「釣る為の道具を品定めする」も釣り人にとって祝福の時間でもあります♪

1月中旬に、大知昭黒鯛塾の副塾長でもある大知正人名人とシーズインしたばかりの徳山沖・黒髪島の最南端「出会い」という瀬に一緒に上がれる機会があり、レポートさせて頂きます。

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実はこの日、正人さんにとっては、新年初釣りであり、絶対にボーズを避けたい気合の入った釣行でもありました。徳山沖は、寒くなればなるほど、寒チヌが釣れるようになり、1日釣って、アタリがあるかないかなんていう寒チヌの概念は無く、おそらく日本一寒チヌが釣りやすいチヌ釣り場だと思っております。

湾周辺には、大きな川の流れ込が無く、湾を囲むように、島々が点在。そこに工場地帯から流れ込み温排水が、水温低下を防いでいるためだと、私は思っておりますが、本当のとこどうなんでしょうか?

「出会い」という釣り場。定員2名と少し狭い瀬で、足元周辺から15m沖までは根が多く、正人さんに聞いたところ、本来はクロ釣り場のようです。ただ、この根が寒の時期は、チヌの住処になり、ポイントであるため、瀬戸内特有の遠投ではなく、根の間を探りながら、チヌを釣っていくスタイルになります。ちみなに水深は、5~7m前後と釣りやすい水深です。

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チヌ狙いの仕掛けは、竿はシマノ・鱗海RB0号、道糸東レ・ブラックマスター1.2 号、ウキは大知遠投SP00号、アタリフカセのS1G5、ハリス東レ・ガイア1.2 号、針は、お気に入りの金龍の勝負チヌSS1~2号。ハリスは、竿1本5約5m6、口鉛のジンタン6号を使用します。

撒き餌は、マルキュー社の、チヌパワーダッシュ、チヌパワーV10白を各1袋に、チヌパワームギを1袋、オキアミ1.5角。付け餌には、同社のスーパーハードのLに、喰わせオキアミのL。オキアミメインで硬さの違いでアピールです。念のため、1種類ほどダンゴ餌も持参。

仕掛け、撒き餌は共に、正人さんとほぼ共通しております。開始早々から、正人さんが大きなアタリを拾ったものの残念ながら針はずれ、そこから、怒涛の連チャンで、アベレージサイズの35cmのチヌを釣って名人といわれる片鱗と、徳山湾の凄さを早朝から目の当りにしてしました。私も正人さんから助言を頂きながら、同寸のチヌを釣らさせて頂きました。

やはり、この時期は、オキアミメインが◎のようで、ダンゴだとなかなか口を使わず、アタリが出にくいようです。

正人さんからのアドバイスは、「底で喰ってくるものの、ジンタンは重くせず、自然な状態でツケエを落とこんだほうが良い」ということです。

狭い瀬で、2人がチヌを掛け続けると、やはりチヌが警戒しだします。時間が過ぎたころは、ほとんど底で居食いが多い感じでした。底だからといって、ジンタンを増やさず、時間をかけてでもゆっくり落して、自然に近い状態で喰わした方が、違和感を与えず、特に警戒している時などは、なかなか口を使ってくれないので、仕掛けが軽いほうが良いということです。

これは、この釣り場に限らず、バラシなどで、周辺のチヌに警戒を与えてしまった時、波止など釣り人が多いとき、競技等で撒き餌が必要以上に入ってしまった時など、誰しもが必ず体験する場面で、効果があるようです。

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6時間程の実釣でしたが、正人さんも私も、共に二桁以上の釣果があり新年初釣りは大成功!私も冬の徳山湾のチヌ釣りをしっかり満喫することができ大満足。

また、同船者のほとんどの方にも良い釣果があり、改めて徳山湾の凄さを体感することが出来ました。

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チヌ釣り師にとって首を長くして待っている「春のノッコミシーズン」がゆっくりと近づいてきていますが、腕慣らしに、徳山湾で寒チヌを満喫されてみたは如何でしょうか?

黒鯛心悸TAKE5 チームAQA  2012納竿大会

広島スタートライン 2013.1掲載

こんにちは皆様、最高温度が一桁の日が連日続いていますが、「寒い、寒い。」と愚痴こぼしながら、竿は振られてますでしょうか?ほんの少し前までは、「暑い、暑い。」と言っていたような気がします。

「今年は、本当に寒い」と思っていましたが、ふと考えると毎年、「昨年はこうではなかった」とぼやいている気がしますね。

ただ決して気のせいではなく、おだやかな春や秋の存在が年々希薄になってきている気がします。そして夏と冬は年々、激しさを増し、「日本は四季がある素晴らしい国」と胸を張っていたような時代は無く、今や、四季というよりは二季に近いのではないでしょうか?

さて、昨年の12月30日に私が所属させて貰っております、本誌でもおなじみの大知昭・豊名人率いる精鋭チームアクアの年末恒例行事、納竿大会に参加して参りました。

参加者は30人で予定では、参加者全員、宮島の磯に上がりチヌの2匹長寸で争うはずだったのですが、あいにくの天気で、宮島の筏と、本誌でもおなじみの小方の沖一文字の2カ所に分かれての開催となりました。

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私は、一文字に上がり、時間いっぱい少しでも大きいサイズが釣れるように努力しましたが、ポツリポツリの箸にも棒にも掛からないような小チヌしか釣れませんでした(涙)

出だしは全体的に渋い感じでしたが、全体的なイメージとしては、連日の厳冬の影響で、チヌが一切外側に出ず、足元の柱の周りよりも内側の空洞になっている場所にチヌがいて、そこまでサシエを届けないと、釣れない状況だったようです。

九州からオープン参加された冨松選手は、前半に7枚と好スタート、同じく九州から参加の豊田選手も、優勝を狙えるような良型(45cm)も釣れ、他の選手も、時間がたつにつれ、40cm前後のチヌを釣っていき、後半に、春に開催されるシマノジャパンカップクロダイ全国大会に出場予定の山戸選手が50cm近いサイズを釣りあげ、最終的には、ほとんどの選手に釣果あったようです。

私、百合野も賞品の極上卵とマルキューシャツゲット
私、百合野も賞品の極上卵とマルキューシャツゲット

この納竿大会には、もう一つ恒例の行事がありまして、釣り大会が終わって港に戻れば、温かい具たっぷりの豚汁と、焼き牡蠣が無料で振る舞われます。この日は、一日中曇り空で途中雪も降り、冷え切った体に豚汁は、五臓六腑に染み渡る感覚がありました(笑)

優勝 山戸選手 48・1cm
2位 古本選手
3位 峯本選手

優勝した山戸選手(右)と大知昭名人
優勝した山戸選手(右)と大知昭名人

 

<h2>宮島沖の牡蠣筏</h2>
12月31日、前日アクアの納竿大会に参加しましたが、私にとって納竿はこの大晦日になります。連続釣行ってこともあり、磯には上がらず、足場の良い宮島沖にある筏に上がることにしました。情報では、煮ても、焼いても美味しいカレイが釣れ始めているので、チヌ狙いとは別に、ちょい投げセット(虫餌:青ケブ)も用意♪二束の草鞋釣法で玖波港より大知渡船に乗って出撃です。

港を出て5分で目的の牡蠣筏に到着。まずはすぐに準備できるちょい投げからセット。筏のカレイは、投げたりせず足元に仕掛けを落とすだけですので非常に簡単。久しぶりにフカセ釣り以外の釣りをした私は、チヌそっちのけで無我夢中(笑)最初は、小鯛、フグが釣れるだけで、なかなかカレイが釣れませんでしたが、1時間ほどで、手の平大ぐらいのカレイが釣れました。連れの友人にも、同サイズのカレイが釣れたため、置き竿にして、チヌ狙いのフカセに切り替えます。宮島の筏の水深は、15~25mとかなり深い水深となります。

私が上がった筏は一番地寄りの水深15mと一番浅い筏で、春まではカレイよりもチヌ向きの筏になります。チヌもカレイ同様、遠投は必要有りません。私は、ウキ止めを使わない全誘導ですが、ウキ止め使った1号ウキなどの重たい仕掛けでもオッケー。

仕掛けは、大知ウキ00号、アタリフカセの-G5に、ハリス1.2号を竿1本(5m)、チヌ針は金龍の勝負チヌSS1号で、ハリスの真ん中と針から・20cmぐらいの上の位置に、ジンタンのG5を段打ち。

撒き餌は、オキアミ1枚、マルキュー社のチヌパワー日本海、チヌパワームギ、瀬戸内チヌを各1袋、ツケエは、喰わせスペシャルオキアミチヌのLで、喰い渋りしやすい冬は、ウルトラバイトαが効果的です。

筏での全誘導は、まず仕掛けを目の前に落し、ハリス5mだけを馴染ませます。5m馴染んだ時に、水面から竿を立てて、竿1本分(5m)の道糸を出し馴染ませたら、ここで水深10m、この動作を繰り返し行えば、どれだけツケエが沈下したのかの目安になります。ある程度仕掛けが、入ったところで、道糸の送りを止めたり、またはさらに送り込んで、しっかり這わすにしたりすれば、高確率でチヌに出会えるはずです。

また足元を釣ることになりますので、チヌが掛かればダイレクトな引きを楽しむことが出来ますし、竿が海に突き刺さる感覚を是非皆様に体験してもらえたらと思います。

釣果の方ですが、開始1時間ぐらいでこの日最大級の47cm良型チヌが釣れて、そこから私も友人も40cm前後が続けて釣れ、遅く始め、早めの納竿時間でしたがトータルで10枚ぐらい釣ることができました。

カレイは、あの後置き竿にて狙いましたが、置き竿というよりも完全に放置してしまい釣果を延ばすことが出来ませんでした。ただ、本誌が設置されるころには、カレイも好時期に入り、この日釣れたカレイよりも、良型で数も出てくると思います。

コンパネを設置している牡蠣筏は、足場も良いのでライフジャケット着用の上家族での釣行もおすすめです。私は竿1本でしたが、4~5本ぐらい竿をだせば、さらに釣果を延ばすことが出来ます。また、大知渡船では、練炭の貸し出しも行っております。筏の上でカップ麺を食べることが出来ますので、カレイ釣りながら、カレー味のカップ麺なんていかがでしょうか?寒いのは私のせいではありません。厳冬。厳冬。。(笑)