広島スタートライン 2012.10掲載
こんにちは皆様、今年の夏は週末のたびに大きな雨雲がやってきて、雨雲に向かってツッコミを入れたくなるほどの土砂降りの雨・・おまけに３０度を超す気温の中、着たくもない合羽を羽織り、雨で濡れているのか？汗で湿っているのか？どっちか判らない釣りが続きました。日頃の行いがあまりに良すぎて、天気も嫉妬しているんでしょうね？
雨が降りしきる中、出撃です。今回紹介させていただく釣り場は、前回に引き続き、広島県大竹の阿多田島。北側の漁港の堤防先に浮いている通称「浮き桟橋」です。
今回の同伴者は、本誌でもおなじみの大知昭名人の息子さんであり、ジャパンカップクロダイ予選連続３回突破中の大知正人名人です。同県民（山口県）で、歳が１つ違いってこともあり、とても仲良くさせて頂いております♪それと、釣り仲間である将来のフカセクロダイ業界を担う、競技等にも出場している高校生の高井君の３人でチヌを狙います。
大雨の中、「浮き桟橋」に上陸。天気の機嫌をうかがいながらゆっくり準備します。
その準備中、正人さんは、ブリを狙うためジグを使ったサイトフィッシング（笑）チヌ釣りではすでに有名人の正人さんですが、サイトフィッシングもかなりの実力者。ただこの日は、大雨の影響もあり、ベイト（小魚）の反応が悪く、ブリの気配が全くなく不発に終わりました。
今の時期、ベイトの反応が良いときは、青物、鱸が岸までよってきて、捕食するみたいなので、読者の皆様も阿多田島に来られるときは、チヌ以外のタックルをロッドケースに忍ばせても良いかもですね。秋は鱸が良くなるみたいですよ♪
「浮き桟橋」は港の防波堤の先端先に浮かんでいて、防波堤から離れるほど深くなり満潮時は１８ｍ前後の水深になります。
底は、ところどころ根がありますが、基本は砂地で、潮通しがよく、真鯛の外道もよく釣れる釣り場です。防波堤から一番離れた先が本命ポイントですがどこでも釣ることが可能です。釣り方は、磯とは違い足元から抜ける潮にのせて、ゆっくり仕掛けを入れ込んで、上から探る釣りになります。
チヌ狙いの仕掛けは、竿はシマノ・鱗海ＲＢ０号、道糸東レ・ブラックマスター１・５号、ウキは大知遠投ＳＰ００号、アタリフカセ-G5、ハリス東レ・ガイア1・2号、針は、金龍の勝負グレ６号。ハリスは、竿１本（約５ｍ）とって、口鉛のジンタン５号を使用。
撒き餌は、マルキュー社の、チヌパワーダッシュ、チヌパワーＶ10白を各１袋に、チヌパワームギを２袋、オキアミ２角。この撒き餌の配合は、付け餌には、同社のスーパーハードＬ、喰わせダンゴの赤。
やはりファーストヒットは正人さん！ダンゴ餌で入れ込んで、４０ｃｍ級の綺麗なチヌをゲット。
私と高井君は、正人さんからアドバイス貰いながら、なんとか１枚目を狙います。
しばしして私にも、底付近、ダンゴ餌で４６～４８ｃｍのチヌが立て続けにヒット！どうやら雨の影響でチヌも活性が悪く底付近で当たってくるようです。
悪戦苦闘していた高校生フカセ師の高井君も程なくして４０ｃｍをヒット。パターンを掴んだ高井君は、良型の真鯛を釣るは、この日最大級＆自己新記録でもある５０ｃｍの歳無しを釣るわで大はしゃぎ（笑）
さらにその横では、ハイペースでチヌ、真鯛をバンバン釣っていく正人さん。私も、ゆっくりスローペースでチヌを釣っていき、気づけば、３人で２５枚以上のチヌに数枚の真鯛を釣ることが出来ました。
やはり、雨が弱まり、気候が安定してきたら、チヌが浮いてきて、餌に鋭く反応してくれた感じでした。潮によっては、急に底になったり、場合によってジンタンを増減したり、針を変えたり、餌の大きさ・種類を変えたりして、沈下速度に変化付けるなど臨機応変に釣ることができれば、これからの季節も結構な数釣りを楽しむことが出来るようです。
しかし、この日一番の驚愕は、昼過ぎには、ボラも活性が上がり、足元に撒いた撒き餌に反応したボラが水面を割っていたのですが、その下に数匹のチヌがチラチラ見えていたことです。
正人さんは完全フカセ（ノーガン）の仕掛けで、その見えるチヌを狙い撃ち。餌を口にする姿も見え、くわえたと同時に鋭く合わせ、４０ｃｍ級のチヌをいとも簡単にゲット（笑）まるで、曲芸のような釣りをまじまじと拝見することができました。
３人ともにチヌの鼓動を感じる満足のいく釣りをすることが出来ました。魚影、足場も抜群の「浮き桟橋」、皆様も、足を運んでみてはいかがでしょうか？ただし行かれる際に注意して頂きたいのは、「浮き桟橋」は、漁師さんの作業場であり、網、筏の道具等が置いてあります。
絶対に手には触れず、また足場は、「来た時よりも美しく」を心がけて下さいね♪